デザイン思考の顧客中心を日々のコンテンツ作成などに活用する具体的な方法としてめちゃくちゃお世話になっている本のご紹介です。
![](https://www.satorifactory.jp/wp-content/uploads/81TYnBgg58L._SL1447_-829x1200.jpg)
稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41 | 神田 昌典 |本 | 通販 | Amazon
神田昌典さんの著書『稼ぐ言葉の法則: 「新・PASONAの法則」と売れる公式41』の魅力を、マーケター向けに存分にお伝えしたいと思います。本書で提唱される「新・PASONAの法則」は、デザイン思考的な考え方を、メルマガやセールスレターはもちろんのこと、すべてのコンテンツ作成において大いに役立つ汎用性の高さを誇っています。イベント企画やセミナー、オンライン・オフライン問わずあらゆる集客チャネルでの応用も可能です。「どうすれば人々に響くメッセージを作れるのか?」「なぜ同じ商品・サービスなのに結果が大きく変わるのか?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ本記事を読んで新・PASONAの法則を実践していただければと思います。
なぜ「言葉」がカギになるのか?
マーケティングの世界で最重要とされる要素の一つに「言葉」があります。デザインや価格設定、販売チャネルなど、他にも大切な要素は多々ありますが、最終的にユーザーや見込み客の心を動かし、行動を起こしてもらうために必要不可欠なのは「言葉」です。「どのように表現するか」「何を強調するのか」で、反応は驚くほど変わってきます。
とくに、近年はSNSやブログ、オンライン広告など、多種多様なメディアが存在しています。人々が接する情報量は爆発的に増え、消費者は一瞬で多くの情報を取捨選択するようになりました。こうした状況では、いかに短時間で“必要な相手”に“本当に響くメッセージ”を届けるかが勝負の分かれ目です。だからこそ、神田さんが提唱する「稼ぐ言葉の法則」や「新・PASONAの法則」は、多くのマーケターや経営者に支持されています。
「新・PASONAの法則」とは?
「新・PASONAの法則」は、商品やサービスの訴求メッセージを効果的に構築するフレームワークです。PASONA という名前は、それぞれ下記の頭文字をとっています。
Problem(問題):ユーザーの悩みや課題を明らかにして、問題提起をします。
Affinity(親近感):問題をさらに深堀りし、ユーザーの悩みに共感することで親近感を示します。
Solution(解決策):問題の解決策を示します。
Offer(提案):さらに情報を追加して、提案を示します。
Narrow down(絞り込み):期間や数量などを限定して、今行動するべき理由を示します。
Action(行動):具体的な行動を促します。
このステップに沿って、読み手(見込み客)との心理的距離を一気に縮めながら、行動(購入・申し込み・問い合わせなど)を促します。文字通り、人々が「欲しい!」「申し込みたい!」と思わず感じてしまうように作られたストーリー展開の型です。
本書『稼ぐ言葉の法則: 「新・PASONAの法則」と売れる公式41』では、このフレームワークの意味を深く解説し、さらに各ステップで使う具体的な言葉やフレーズ例が盛りだくさんに紹介されています。単に「型」だけで終わらせず、実践に移せるよう工夫されているのが最大の特徴です。
新・PASONAの法則が活きるシーン
1. メールマガジン
多くの方がイメージする活用シーンは、やはりメールマガジン(メルマガ)やステップメールでしょう。従来のセールスレターと同様に、文字で商品やサービスの価値を説明する場面では新・PASONAの法則が最大限に威力を発揮します。特に、メルマガの場合は以下の点がポイントです。
- 件名の部分に「Problem(問題)」や「Agitation(掻き立て)」を意識する
→ 読者が思わず「自分ごと」と感じるようなタイトルをつける。- メール本文中で「Solution(解決策)」を明確に伝え、次のステップ(Offer)に繋げる
→ 具体的なメリットや成果事例を提示し、行動したくなる理由を提供する。- 最後には「Action(行動)」をわかりやすく促す
→ クリックしてもらうリンクを分かりやすく配置し、申し込みフォームへ誘導するなど、シンプルな導線設計を心がける。
こうしたステップを丁寧に踏むことで、開封率・クリック率・成約率のいずれも向上しやすくなります。メルマガで思うように反応が得られないとお悩みの方は、新・PASONAの法則の流れを意識して書き換えるだけでも成果が変わる可能性が十分にあります。
2. イベント企画やセミナー運営
実は、新・PASONAの法則はイベント企画にも応用可能です。イベントの集客案内ページやセミナーのチラシ、告知メールの作成時にこのフレームワークを取り入れると、参加者の心理を動かす効果が期待できます。
- Problem(問題提起): 参加者の抱えている課題や不安をしっかり言語化する
- Agitation(掻き立て): その課題を解決せずに放置すると、どんなリスクやロスがあるかを伝える
- Solution(解決策): このセミナーに参加すれば解消できる・改善できるというビジョンを提示
- Offer(提案): セミナー内容の具体的な講義テーマ・講師の実績・費用・日程・場所などを明確に提示
- Narrow down(限定): 定員や締切日、今だけの特典など「選ばれる理由」を作る
- Action(行動): 今すぐ参加申し込みをするメリットと、その手順を明瞭に示す
例えば、セミナーの主催者が「このセミナーに来るとどんな悩みが解決されるのか?」を前半で明示し、後半で「具体的な解決策と講師の特徴」を説得力のある形で示し、「今だけの特典」や「定員限定」といった要素を打ち出し、締めくくりに参加申し込みを急かすような形です。これらはすべて新・PASONAの法則の流れとリンクしています。
この流れを踏むことで、「なんとなく興味はあるけど、申し込みまでいかない…」という見込み客の背中を強力に押すことができます。「言葉の力」でイベントが盛り上がるかどうかが大きく変わるのは、まさにこうしたフレームワークの影響なのです。
3. SNS投稿やブログ記事の構成
SNS投稿の場合、文章量が少ないので「新・PASONAの法則」をフルサイズで導入するのは難しいと感じるかもしれません。しかし、要点だけでも取り入れると、反応率が劇的に高まるケースがあります。たとえば、InstagramやTwitter(X)などでも、短文ながら読み手の興味をつかんで深堀りしてもらうために「Problem」と「Agitation」を冒頭に配置し、「Solution」を簡潔に明示し、最後に行動を促す(Action)といったミニ版PASONAを導入するわけです。
また、ブログ記事の構成にも新・PASONAの法則は組み込みやすい手法です。「記事内で読者が持っている課題を浮き彫りにする」「課題をそのまま放置するとどんな問題が起こりうるか煽る」「そこで解決策(Solution)として自社製品や方法論を紹介する」「具体的なオファーや事例を示す」「人数・時間・条件など、限定的な魅力をアピール」「最後にCTA(行動喚起)を設置する」…といったステップを意識しながら書くだけで、読者の離脱を抑え、行動を後押ししやすくなるでしょう。
具体的な実践ステップ
- まずは「読者の問題(Problem)」を洗い出す
- あなたの商品・サービス、または企画しているイベントに対して、ターゲットが抱えている不安や悩みは何か?
- その中でも、特に「解決しないと損失が大きい」「大変そう」なものを優先的にピックアップ。
- 「Agitation(掻き立て)」で現実味を演出
- 上記で挙げた問題が解決しないままだと、どのような痛みがあるか、現実にはどんなデメリットがあるかを描写する。
- ここで“煽り過ぎ”にならないようバランスに注意しつつ、読者が他人事ではなく自分の問題として捉えるよう誘導する。
- 「Solution(解決策)」で希望を提示する
- 問題を解決する具体策や、すでに成果の出ている事例などをわかりやすく提示。
- テキストの信憑性を高めるためにも、データや実績、ビフォーアフターなどを盛り込み、読者の「それなら解決できそうだ」という期待感を刺激する。
- 「Offer(提案)」で行動の具体像を示す
- ここで初めて商品やサービスの詳細、セミナー内容、イベント概要を明かす。
- 価格や期間、サポート体制などについてもしっかり伝え、読者が「なるほど、これなら自分も挑戦したい」と思えるよう具体的なイメージを持たせる。
- 「Narrow down(限定)」で希少性を訴える
- 定員数の限定や、申し込み期限、特典の期限などを設定し、希少性・緊急性を醸成する。
- この段階で、「今決断しないと、機会を逃してしまう」という意識を強める。
- 「Action(行動)」へ繋げる導線を明示する
- 「今すぐお申し込みください」「詳しくはこちらをご覧ください」など、行動を起こすためのボタンやリンクを明確に設置する。
- 行動を起こすハードルを下げる工夫(フォームの簡略化、問い合わせ手段の整備など)も重要なポイント。
上記6ステップを丁寧に踏むだけでも、マーケティング施策の成果は大きく変わります。新・PASONAの法則は「読み手の心の動き」を大切にした構成になっているため、ただ商品やイベント情報を羅列するだけよりも圧倒的に伝わりやすく、かつ行動を喚起しやすいのです。
イベントやコミュニティ運営にも応用できる理由
一見すると、ライティングや広告文に特化したノウハウに思われがちな新・PASONAの法則ですが、「相手の課題を正確に捉え、適切な解決策を提示し、行動を引き出す」という本質は、コミュニケーションすべてに通じるものです。たとえば、コミュニティを運営している方は「イベントを盛り上げる企画をどう打ち出すか?」といった課題を抱えています。ここでも、相手(コミュニティメンバーや潜在的な参加者)が抱えている問題やニーズをまず明確化し、それを「煽る(Agitation)」ことで深く認識させ、具体的な企画内容(Solution・Offer)を提案し、「今回だけのメンバー限定イベント」や「先着○名様は○○特典」などの希少性(Narrow down)を訴え、最終的に参加申し込みや拡散を促す(Action)…という流れを作ることで、参加率やコミットメントが高まっていきます。
まとめ
神田昌典氏の『稼ぐ言葉の法則: 「新・PASONAの法則」と売れる公式41』は、マーケティングにおいて不可欠な「言葉選び」の技術を、体系立てて分かりやすく解説してくれる一冊です。単なる心理テクニックやノウハウの羅列ではなく、どのように思考を組み立てれば良いのか、そのプロセスが具体的な事例をもとに示されています。
- 文章を書くのが苦手な方でも取り組みやすい「型」が提示されている
- メルマガやセールスレターなどのライティングだけでなく、イベント企画・SNS投稿・コミュニティ運営にも応用できる
- 「自分の商品やサービスの真の価値」を再確認し、伝え方の奥深さを学べる
このように、言葉を駆使してビジネス成果を上げたい方にとって必携の内容が詰まっています。変化のスピードが速い現代において、時代を超えて活きる本質的な「言葉のチカラ」を学び、磨いていくためにも、一度手に取ってみる価値は大いにあるでしょう。
もし、いま取り組んでいる施策や、新たに始めようとしているキャンペーンが思うように進んでいないと感じるなら、「新・PASONAの法則」を一度試してみませんか? ほんの少し視点を変え、読み手の心の流れを大切にした“言葉”の組み立て方をするだけで、結果は驚くほど違ってきます。本書で紹介される「新・PASONAの法則」と「売れる公式41」は、まさに“言葉の設計図”。マーケターとして活動する方はもちろん、これからビジネスを加速させたい方にとっても、読んで損はない一冊になるはずです。
最後にお知らせ
これから本格的にマーケティング組織を立ち上げようとしている方へ、
企業が市場での競争力を高めるマーケティングを実現する方法を"30分"で知っていただけるオンラインセミナーを開催します。
事業会社でマーケティング部門を立ち上げ、案件創出の仕組みを作った経験をもとにご紹介しますので、
マーケティング活動を戦略的に組み込むヒントとしていただければ幸いです。
コメント