クラウドの費用、少しでも抑えたいですよね。
クラウドプラットフォームをあまたありますが、その中でもAzureでは利用料金を抑えられる仕組みがいくつか存在します。
そこで本日は、そのお得な仕組みの1つ、”Microsoftならでは”のライセンス関連のお得な機能、Azureハイブリット特典をご紹介します。
Azureハイブリット特典とは
Azureハイブリッド特典(Azure Hybrid Benefit、AHB;エーハブ)は、既存の Windows Server、SQL Server ライセンス、Linux サブスクリプションを利用して、最大40%のコスト削減を実現しながらオンプレミスのサーバをAzureへ移行できる特典です。
簡単に表すと、「規定のライセンスを持っていれば、基本コンピューティング料金のみでAzure仮想マシンを利用できる特典」と言えます。ライセンスへの二重課金を防げるのです。
対象のAzureサービス
- Azure Virtual Machines(仮想マシン)
- Azure SQL
- Azure Dedicated Host
- Azure VMware Solution
Windows Server向けのAzureハイブリット特典
前提条件
Azure の Windows VM 向け Azure ハイブリッド特典の資格を得るためには、次のライセンス前提条件を満たしている必要があります。
ライセンスの種類
以下のいずれかを所有していること
- アクティブなソフトウェア アシュアランス(SA)またはサブスクリプション付きの Windows Server Standard
- アクティブなソフトウェア アシュアランス(SA)またはサブスクリプション付きの Windows Server Datacenter
ライセンス数
- VM ごとに少なくとも 8 つのコア ライセンス を所有していること
(4 コア インスタンスを実行する場合も、8 つのコア ライセンスが必要) - 8 コアを超えるインスタンスを実行する際には、実行したいインスタンスのコア サイズと等しいライセンスを割り当てることで実現可能。
例:12 コア インスタンスには 12 個のコア ライセンスが必要
※プロセッサ ライセンスを所有している場合は、各プロセッサ ライセンスは 16 コアのライセンスに相当する
StandardとDatacenterの違い
オンプレミスとAzureでの二重使用権に違いがあります。
Windows Server Standard
- オンプレミスと Azure のどちらか一方にのみ適用され、同時に使用することはできません。
- ただし、同じワークロードをオンプレミスからAzure並行する際は、最大で 180 日間、 かつ1 回限り同時に使用することができます。つまり、オンプレミスからAzureへの移行期間にはライセンスの二重支払いを防げるということです。
Windows Server Datacenter
- オンプレミスと Azure でのライセンス同時使用が無制限に許可されます。
SQL Server向けのAzureハイブリット特典
前提条件
SQL Server 向け Azure ハイブリッド特典の資格を得るためには、次のライセンス前提条件を満たしている必要があります。
ライセンスの種類
以下のいずれかを所有していること。
- アクティブなソフトウェア アシュアランス(SA)またはサブスクリプション付きの SQL Server Standard Edition
- アクティブなソフトウェア アシュアランス(SA)またはサブスクリプション付きの SQL Server Enterprise Edition
StandardとEnterpriseの違い
SQL Serve Standard
- General Purpose または Business Critical SKU のいずれかで基本料金を支払うことができる
- オンプレミスの 1 コア = 汎用 SKU に 1 つの仮想コア
- オンプレミスの 4 コア = Business Critical SKU に 1 つの仮想コア
SQL Server Enterprise
- General Purpose または Business Critical SKU のいずれかで基本料金を支払うことができる
- オンプレミスの 1 コア = 汎用 SKU に 4 つの仮想コア
- オンプレミスの 1 コア = Business Critical SKU に 1 つの仮想コア
SQLの場合、所有のライセンスエディションによるオンプレミスとAzureでの二重使用権に違いはありません。
どちらでも、180 日間はライセンスの二重使用権を利用できます。その 180 日の期間を過ぎると、SQL Server ライセンスは Azure でのみ使用できるようになり、オンプレミスと Azure での二重使用権はなくなります。
その他のライセンス特典
Azure Virtual Desktop(AVD)、Windows 365といった、クライアントOSをメインに活用するサービスでもMicrosoftならではのライセンスの特典を活用できます。
関連ブログ:AVDで必要なライセンスについて解説
AVDやWindows 365では、所定のサブスクリプションライセンスを所有していれば、それを追加費用無しでAzure上に持ち込めます。
対象ライセンス
- Windows 10/11 Enterprise E3
- Windows 10/11 Enterprise E5
- Windows 10/11 Education A3
- Windows 10/11 Education A5
- Microsoft 365 Business Premium
- Microsoft 365 Apps for Enterprise
- Office 365 E3
- Office 365 E5
- Enterprise Mobility+Security E3
- Enterprise Mobility+Security E5
- Microsoft 365 E3
- Microsoft 365 E5
- Microsoft 365 A3
- Microsoft 365 A5
- Microsoft 365 F3
まとめ
以上のように、Microsoft AzureではSA付サーバライセンスをお持ちであれば、サーバのクラウド移行をお得に実現していただくことができます。
クライアント向けのサービスでも、Microsoftライセンスを活用していただけます。
サーバのAzure移行などご検討中でしたら、数台単位からご相談をお伺いしております。
ぜひお気軽にご相談いただければ幸いです。
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