Marketing

開封率が20%上がるメルマガの書き方(BtoBの場合)

皆さん、メールマガジンの開封率はいかがでしょうか?開封率は取りづらくなっていますが、エンゲージメントを増やすためにはやはりまずは開いてもらうことが重要です。私がマーケティングメンバーを見ていると、同じ趣旨の内容でもメルマガを書く人によって大きく開封率、エンゲージメントが変わってきます。とりあえず数を送ればいいと思っている営業や上司のプレッシャーもあるかと思いますが、今回は20%以上の開封率を目指して、パフォーマンスの良いTipsをご紹介したいと思います。

開封率を上げるすぐできること

マーケティングをするうえで最も忘れてはならないのは、ターゲティングと提供価値のマッチングです。メルマガにおいてもこの点は変わりませんので、それが間違っているメールマーケティングは成果が出ません。BtoCのように大量のリードを相手にするなら多少無視できるかもしれませんが、BtoBではリードを傷つける最悪の手段です。今回は、その部分がしっかりできている前提で、簡単に改良できる点をいくつかご紹介します。(ほんとはここを改善するのが一番効果出ますがそれは別の記事で)

送信者は個人名

メルマガを配信するときに、会社名やチーム名で送っていませんか?会社のメルマガだからと抵抗感があるかもしれませんが、「担当者の名前」と「顔写真アイコン」を使って送ってみてください。最近では個人名で送られるメルマガも増えてきていますが、まだまだ少数派ですので、ターゲット顧客の目に止まり、開封してもらえる可能性がぐっと上がります。

もし、イベントやインサイドセールスも兼務されているようでしたら、名前でメルマガを送る効果をより実感できるはずです。メルマガをみているお客様から「いつも見てますよ」「いつも情報ありがとうございます」と声をかけてくれるので一気に距離感縮められる効果もありおすすめです。

会社名をアピールするのも当然ありなので「個人名 / 会社名」(山田太郎 / さとりファクトリ)みたいなのがいいですね。

題名は提供価値がすぐわかるようにする。

メールタイトルが開封率に直結することはよく知られていますが、まだ十分に徹底されていない企業も多いようです(私が受け取っているメルマガでもよく見かけます)。メールタイトルに顧客が価値を感じないと、開封されません。BtoBのユーザーが使用しているメールサービスは、主にM365やGoogleで、Outlookの場合には初期設定画面で表示されるタイトルが全角10文字程度と非常に短いです。それなのに会社名をタイトルに入れてしまうのは、スペースの無駄です。

セキュリティが厳しい企業では、タイトルに「Marketing」といったフラグが自動的に追加されて数文字しか表示されないこともあります。できるだけ、伝えたいワードをタイトルの最初に入れるようにしましょう。「無料」といった言葉は、これまでの実績ではあまりエンゲージメントを生まない傾向にあるため、避けたほうがいいでしょう。

題名の下の、ハイライトには何も設定していないと、メールの先頭が表示されます。こちらもマーケティングツールでメールの先頭以外のメッセージを表示させることが可能です。こちらも設定しましょう。

HTMLか、テキストかはA/Bテストで見極めて

メルマガはHTMLがいいのか、テキストがいいのか。商品やイベントなど商品イメージや登壇者が視覚でわかりやすくてHTMLがいいかなという印象がありますね。ただ、私が関わっていたB2BのサービスなどはHTMLでも、テキストでもエンゲージメントは変わりませんでした。
自社のターゲットがHTMLで大きくエンゲージメントが変わる顧客層、サービスなのかをぜひA/Bテストで検討してみてください。テキストにしても、効果が一緒なら、HTMLメルマガの作成する時間を短縮して効率化できるかもしれません。マーケタもROIを図られる時代です。
HTMLの時点で見ないというお客様もいそうなので、自己満足やそういうルールだからではなく、データを下にマーケティングをしていきましょう。
HTMLの場合、少なくともシンプルなデザインのほうが顧客からは好まれる傾向にあります。

最初の5行に気合を入れる。

たくさんのメルマガの中から、開封されてクリックされた後、次に読まれるのはメールの冒頭部分です。
たまにあるのが、アイキャッチイメージがデカデカと表示されたり、テキストで広告が書いてあって、これ誰向け?という感じのメルマガがあります。アイキャッチはものによりますが視線が、定まらないので見てほしいところが見てもらえているかわかりません。

顧客は、最初の3行から5行で「これは自分にとって有益だ」と判断します。ここで脱落するとその後にどんなにいいことが書いてあっても内容は見てもらえません。
最初の5行には、顧客の悩みや興味のあるキーワードを盛り込み、読者に「これは自分にとって必要な情報だ」と思ってもらえるようにしましょう。

HTMLの場合でも、最初の5行はリード文をテキストで書いて、その後アイキャッチのほうがエンゲージメント率が向上する結果が出ています。

また、面白いのは最初の5行が、刺さっているとその後、相当長い文章になってもしっかりエンゲージメントするということです。また、長いメルマガを読んでくれている人はだんだん、メルマガのファンになってくるので、勝手にメールを読んでくれます。

配信間隔の調整

商品の検討リードタイムにもよるとは思いますが、メールの配信間隔も非常に重要です。例えば、毎日メールが届くような場合、顧客は煩わしさを感じてしまい、オプトアウトのリスクが高まります。一方で、セミナーやイベントが近づいている状況では、メールの頻度を上げることも検討する必要があります。ただし、BtoBの場合、リード獲得のコストが高く、ターゲット顧客は貴重な存在です。重要な顧客に頻繁にメールを送りすぎて、煩わしいと感じさせてしまうことは避けなければなりません。

頻度の高いメール配信を実施したい場合、例えば配信者の名前を変える、セグメントごとに異なるタイミングでメールを配信する、または内容を微妙に調整して異なるアプローチに見せかけるなどの工夫が考えられます。そうすることで、顧客に「また同じ内容のメールが来た」と思われずに、自然な形で複数回の接触が可能になります。ターゲットに対してどの程度の頻度で情報提供するのが最も効果的か、しっかりと検証しながら調整することが肝心です。

また、メールのタイミングも重要です。顧客のビジネスサイクルや意思決定のタイミングに合わせた配信が理想的です。Webの行動や、リプレイスタイミング、予算検討時期にあわせて配信スケジュールを組むと、メールが届いた際に「ちょうどこの情報を探していた」と思ってもらえる可能性が高くなります。最適な配信間隔を見極め、顧客に価値ある情報を提供し続けることが、開封率とエンゲージメントを向上させるための鍵となります。


リードのセグメンテーション

リードのセグメンテーションは、メールマーケティングにおいて非常に重要なステップです。BtoBビジネスにおいては、リードの獲得プロセスが一つの商品やサービスに限定されないことが多いです。例えば、A商品に関心を持った顧客が、必ずしもB商品に対しても興味を持つとは限りません。リードの興味やニーズを無視してすべてのリードに一斉に同じメッセージを送ることは、リードを「疲れさせ」、結果的に顧客の離脱を招いてしまう可能性があります。

特にBtoBでは、リード一件あたりの獲得コストが高いため、一人一人のリードに対してより慎重なアプローチが必要です。リードのセグメンテーションは、リードを興味や行動に基づいて分割し、それぞれに最適化されたメッセージを提供することで、エンゲージメントを高める手法です。例えば、過去の購入履歴、ウェブサイト上での行動、ダウンロードした資料の内容などをもとに、リードを異なるグループに分けます。

このセグメントに基づき、適切なタイミングで適切なメッセージを送ることで、リードのニーズに合致した情報を提供できるため、オプトアウト率の低減やエンゲージメントの向上が期待できます。また、クロスセルやアップセルを狙いたい場合も、セグメントに基づいたターゲティングが重要です。A商品を購入した顧客には、関連するB商品やサービスの情報を適切に提供することが、より効果的なマーケティング戦略となります。

さらに、セグメンテーションは単に製品やサービスのカテゴリーに基づくだけでなく、企業の規模や業界、担当者の役職、さらには企業の現在の課題に合わせて細分化することも有効です。これにより、顧客ごとのニーズに特化したメッセージを送ることができ、顧客からの信頼を高め、エンゲージメントを向上させることができます。

セグメントごとにパーソナライズされた情報を提供することが、メールマーケティングの成功に直結する重要なポイントです。

最後に

ここまでテクニックを書きましたが、やはり一番重要なのはターゲットと提供価値のマッチングです。
単なる広告メールではなく、大事な顧客に1人1人に有益な情報を提供するお手紙を書くつもりでメルマガを作成することが重要です。
エンゲージメントを目指すのですが、メルマガ自体のファンになってもらえるように、提供するものがターゲットに合っているのかを考えてメールを送ってみましょう。

                       

    

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP