BtoBにおけるSEOの基本的な考え方
検索順位が上がることが目的ではなく、見込み顧客の課題を解決すること
BtoBの購買プロセスにおいても、検索は非常に重要です。サービスや製品を提供する側にとって、課題が明確になっている見込み顧客とタッチポイントを持つことは不可欠です。そのため、SEO対策はBtoBマーケティングにおいても重要な役割を果たします。しかし、検索順位を上げること自体が目的ではありません。重要なのは、検索をしている見込み顧客の課題を解決し、結果として良いタッチポイントを作ることです。検索順位を上げることだけに焦点を当てると、誰にとっても価値のないテクニックだけのSEOになってしまうことが多々あります。
専門性の重要性
また、BtoBマーケティングのSEOでは、見込み顧客に専門性を理解してもらうことが重要です。見込み顧客は、自分の課題を解決してくれる取引先として適切か、時間を割いてサービスや製品説明を受ける価値があるかを判断しています。自分たちが言いたいことを言うのではなく、検索している課題に向き合い、その解決策を提示することが必要です。逆に、自分たちが解決できない課題であれば、検索ユーザーにとって価値の高いタッチポイントにはならないため、SEOを見直すことも考慮すべきです。
既存の検索結果より相対的に良い解決策を目指す
SEOを進めるにあたっては、既存の検索結果と比べてより良い解決策を提供するという視点でサイトやコンテンツを作成することが重要です。GoogleやBingは、検索ユーザーの課題をいかに早く適切に解決できるかがサービスの価値となります。そのため、既存の検索結果の上位には、検索ユーザーの課題に適していると評価されているサイトが表示されていることになります。つまり、これらのサイトよりも相対的に良い解決策を提示できれば、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
より良い解決策を提供するためには、サイトの状態とコンテンツの中身の両方を改善する必要があります。
サイトの状態
まず、サイトの状態についてです。サイトの状態は、検索エンジンのクローラーがサイトを適切に評価できるかというクローラビリティと、ユーザーがアクセスしやすいかというユーザビリティの2点がポイントです。検索エンジンのクローラーは非常に賢くなっておりますし、WordPressなどのCMSもクローラーを考慮して設計されているため、クローラーのアクセスを禁止していない限り、クローラビリティの指標を強く気にする必要はありません。またユーザビリティについては、モバイル対応、文字の大きさ、サイトの読み込み速度など、一般的な指標を考慮すれば問題ありません。
コンテンツの中身
次に、コンテンツの中身についてです。これは見込み顧客の課題を解決できるかという本質的な部分であり、非常に重要です。検索ユーザーの検討段階や専門知識の有無に応じて、実践的で役立つ解決策を提示する必要があります。具体的な事例やデータを用いること、テキストだけでなく画像や表組みを使用して説明することも効果的です。実際に自社の見込み顧客に丁寧に対応する際に、何を見せて説明するか、どのような話し方をするかを意識してコンテンツを検討してみてください。
既存の検索結果と比べてよりよい解決策をつくる方法
サイトの状態の評価はLighthouseがおすすめ
まず、サイトの状態をチェックするためには、Googleの「Lighthouse」ツールを使用することをおすすめします。LighthouseはGoogle Chromeのアドオンとして提供される公式のSEO評価ツールで、ウェブサイトのパフォーマンスやSEOスコアを提供し、具体的な改善点を示してくれます。自社のサイトの評価に使うことはもちろん、既存の検索上位のサイトがどのレベルの状態にあるかを評価し、それと同等レベル以上になれるようサイトの修正をご検討ください。
https://chrome.google.com/webstore/detail/lighthouse/blipmdconlkpinefehnmjammfjpmpbjk?hl=ja
コンテンツの中身を考えるにはラッコツールズがおすすめ
次に、コンテンツの中身をチェックするためには、「ラッコツールズ」がおすすめです。ラッコツールズでは、指定したキーワードの検索上位サイトがどのような構成や見出しでページを作っているか、よく含まれているキーワードが何かなどを表示してくれます。検索上位に表示されているページは、検索エンジンから適切な解決策と評価されていますので、ラッコツールズを活用し自社が提供すべき情報や不足している情報を把握することができます。そのうえで自社ならではの情報を追加したり、より深く解説したりすることで、見込み顧客の課題解決に向けてより良いコンテンツを作成していただければと思います。
まとめ
BtoBマーケティングにおけるSEO対策は、検索順位を上げることが目的ではなく、見込み顧客の課題を解決できる良いタッチポイントを作ることが重要となります。見込み顧客の検索の課題がどこにあるか、検討段階のどこにあるかを意識し、是非価値の高いコンテンツを提供してください。
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