1.カスタムイメージテンプレートの概要
カスタムイメージテンプレートとは?
カスタムイメージテンプレートは、Azure Virtual Desktop(AVD)環境で仮想マシンのマスターイメージを効率的に管理するためのツールです。これにより、複数の仮想マシンに対して一貫した設定やアプリケーションを迅速に展開することが可能になります。
カスタムイメージテンプレートのメリット
AVDにおけるカスタムイメージテンプレートを利用することのメリットは、マスターイメージ作成の際に標準化された環境構築や、イメージ更新といった管理の手間を大幅に削減することです。例えば、新しいマスターイメージを作成する際に、毎回同じ設定やアプリケーションを手動でインストールする必要がなくなります。
利用するメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 効率化: 一度作成したテンプレートを使い回すことで、設定作業の時間を大幅に短縮できます。
- 一貫性: 全ての仮想マシンが同じ設定を持つため、環境の一貫性が保たれます。
- スケーラビリティ: 大規模な環境でも迅速に仮想マシンを展開できるため、スケーラビリティが向上します。
カスタムイメージテンプレートを試してみる
カスタムイメージテンプレート作成の具体的な作成手順をご紹介します。
事前準備
イメージ格納用リソースグループの作成

ユーザー割り当てマネージド ID を作成

サービスプロバイダーの登録
対象のサブスクリプションで下記のサービスプロバイダーを登録します。
- Microsoft.DesktopVirtualization
- Microsoft.VirtualMachineImages
- Microsoft.Storage
- Microsoft.Compute
- Microsoft.Network
- Microsoft.KeyVault
- Microsoft.ContainerInstance

カスタムロールの作成
サブスクリプション > IAM > カスタムロールの追加をクリックします。

JSONを編集しactions内に権限を追加します。
"Microsoft.Compute/galleries/read",
"Microsoft.Compute/galleries/images/read",
"Microsoft.Compute/galleries/images/versions/read",
"Microsoft.Compute/galleries/images/versions/write",
"Microsoft.Compute/images/write",
"Microsoft.Compute/images/read",
"Microsoft.Compute/images/delete"

カスタムイメージテンプレートの追加をクリックします。

カスタムロールの割り当て
イメージ保存用のリソースグループで、作成したカスタムロールをユーザー割り当てマネージドIDに割り当てます。

カスタムイメージテンプレートの作成
AVDの管理画面から、カスタムイメージテンプレート > カスタムイメージテンプレートの追加をクリックします。

必要事項と、事前に作成したマネージドIDを指定し次へ進みます。

今回はソースをマーケットプレイスからマルチセッション用OSを選択します。

Azure コンピューターギャラリーにイメージを保存します。

VMサイズを選択します。

組み込みスクリプトの追加をクリックして、マスターイメージのカスタマイズを行います。

最後に内容を確認して作成します。

イメージのビルド
先ほどまでの手順でテンプレートの作成が完了しています。
ここからイメージを作成します。テンプレートを開き、「ビルドの開始」をクリックします。

完了後、Azure コンピューティングギャラリーを確認するとイメージが作成されています。

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