MAをうまく活用するためには、データの正確さがとても大切です。
特に、企業データの名寄せ(データクレンジング)は、重複データを取り除き、データの一貫性を保つために欠かせません。
このブログでは、企業データサービスを使った名寄せのベストプラクティスと、主要な名寄せツールであるスピーダ顧客企業分析、Usonar、FindFolioについて解説します。
これらのツールを比較して、最適な名寄せ方法を見つけるための参考にしていただければ嬉しいです。
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企業データサービスを使った名寄せのベストプラクティス
企業データの名寄せは、データベースをクレンジングし、統合するプロセスで、正確なマーケティング活動を支える基盤となります。
手作業でデータクレンジングを行ったり、ローカルにMAのデータをダウンロードして加工したりする方法もありますが、企業データ付加サービスを利用した自動化をおすすめします。
企業データ付加サービスは、自社のMAにある企業データとサービス提供会社が持つ企業データベースを比較し、該当の企業データが正式な企業としてどの企業のデータであるかを自動的に判定してくれるものです。
判定の基準としては、社名、電話番号、住所、ドメインの情報を複数組み合わせるケースが多く、企業が特定できた場合には法人番号などのユニークなデータをMAツールに付加してくれます。
この自動化プロセスにより、時間と労力を大幅に節約し、より正確なデータベースを維持することが可能です。
定期的にデータクレンジングを行い、常に最新の企業データを保つことで、マーケティング活動の向上に繋げてください。
主要サービス紹介1: スピーダ顧客企業分析(旧FORCAS)
スピーダ顧客企業分析(旧FORCAS)は、企業の基本情報に加え、有価証券報告書内の企業の傾向や、競合・類似企業との比較など、さまざまな角度から企業情報を提供してくれるサービスです。
元のデータは東京商工リサーチのデータや各種決算資料、独自の企業分析に基づいています。
一般的にはターゲット設定や市場分析に利用されることが多いですが、MAやSFAと連携させて企業情報を付加する使い方も可能です。
例えば、Salesforceとの連携にはAppExchangeにて専用のパッケージが提供されており、画面上の操作で簡単にアプリをインストールできます。

新しく入ったデータは自動的に企業が特定できるか判定します。

過去のデータも管理画面上から一括でデータ取得し直すことができます。
スピーダ顧客企業分析のメリットは、業種情報などが人間の感覚に基づいて確認され、特に大手企業のデータ品質が高い点と、ターゲット設定や市場分析での活用できる点があげられます。
ただし、単にデータクレンジングだけを目的とする場合はやや高価かもしれないため、本格的にデータドリブンなBtoBマーケティングを行いたい方に特におすすめしたいツールです。
主要サービス紹介2: Usonar
Usonarは、国内最大規模の企業データベースサービスを提供するUsonar社のツールです。
中小企業を含めた膨大な数の企業データを保有しており、その情報量の多さが最大の特徴です。
ウェブ上の情報収集や独自のデータ収集活動を通じて企業情報を集めており、本社だけでなく各支店や工場の情報も含まれています。
データの付加やクレンジングを支社単位で実行することも可能です。
Usonarは、MAやSFAとの連携もサポートしていますが、データマッチングのルール設定や初期導入は、個別にUsonarのエンジニアが開発を行います。

導入後は、サイドソナーというブラウザのアドオンサービスを通じてツールを利用することができます。
Usonarの費用は非公開ですが、比較的利用しやすい価格で提供されることが多い点が魅力です。
また、保有するデータ量が非常に多いため、名寄せに特化した使い方をしたい企業にとって非常に有用なツールです。
主要サービス紹介3: FindFolio(HubSpot特化)
FindFolioは、HubSpotに企業データを付加することに特化したサービスです。
企業データは、ネットビジネスサポート社がウェブ上の公開データを収集して提供しており、HubSpotのアドオンとして利用できます。
ウェブ公開データのみを利用するため、本格的な与信管理に必要な精度のデータは提供されませんが、50,000円から利用できる手軽さと、HubSpotとの接続がしやすい点が魅力です。
HubSpotのデータクレンジングに特化したサービスとしておすすめします。
FindFolioでは、法人番号をキーにして企業情報が付加されます。
オンラインフォーム用には、法人番号を特定した上でフォームを入力する仕組みが提供されており、これにより正確な企業情報を取得できます。

既存データやCSVインポートなどのデータに対しては、HubSpotのコンタクトデータをオフラインでFindFolioに渡すことで、法人番号や企業情報を付加することが可能です。
まとめ
企業データの名寄せは、マーケティングオートメーションの効果を最大限に引き出すために欠かせないプロセスです。
スピーダ顧客企業分析、Usonar、FindFolio(などの名寄せツールを活用することで、データの一貫性を保ちながら、効率的にデータクレンジングを行うことができます。
定期的なデータクレンジングを行い、常に最新のデータを維持することが、成功するマーケティング活動では重要です。
これらのツールをうまく活用して、データの正確性を保ち、マーケティングの効果を最大化を目指されてください。
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