効率的なマーケティング活動やリード管理には、マーケティングオートメーションツール(MAツール)の導入が必須です。
その代表ともいえるのがAdobe社のMarketo(マルケト)ですが、多くの機能を内包しているため、何ができるのか、何から始めればよいのか、など具体的にわからないことも多いのではないでしょうか?
そこで本日は、Marketoの概要から、導入に向けて知っておくべきポイントまで詳しくご紹介します。
こんな方におすすめ
- Marketoでなにができるのか知りたい
- Marketo導入をご検討中の方
- Marketo導入のイメージをつけたい
Marketoの概要をおさらい
ではまずは、Marketoの概要からご紹介していきます。
Marketoは、Adobe社が提供するマーケティングオートメーションツール(MAツール)です。
マーケティングオートメーションツールとは、企業がマーケティング活動を自動化し、効率化するための技術やプロセスを指します。具体的には、リードの獲得、セグメンテーション、リードスコアリング、リードナーチャリング、顧客維持、クロスセルやアップセルなどの活動を自動化することができるツールのことです。
その中でも、Marketoは高度なセグメンテーションやリードのスコアリング、ナーチャリングプログラムが充実していることが特徴で多くの企業にとって強力なマーケティングオートメーションツールとなっています。
費用はプラン分けされており、Marketoを使うユーザ数や、ウェビナーが開催できるか否か、パーティション分けができるか否か、などで変わります。
▼Marketoの費用
https://business.adobe.com/jp/products/marketo/pricing.html
Marketoの特徴
前提として、Marketoは顧客一人ひとりの体験を最優先に考えた仕組みになっています。 そのため、顧客の行動や関心に基づいてパーソナライズされたコミュニケーションを実現できる下記の特徴を持っています。
- 高度なセグメンテーションができる
- 詳細なセグメンテーション機能を通じて、ターゲットオーディエンスを細かく分けることができ、よりパーソナライズされたマーケティング活動が可能です。
- 詳細なセグメンテーション機能を通じて、ターゲットオーディエンスを細かく分けることができ、よりパーソナライズされたマーケティング活動が可能です。
- ナーチャリングに特化した機能がある
- リードスコアリング機能では、見込み客の興味・関心度を数値化し、それに基づいて適切なアクションを取ることができます。
- エンゲージメントプログラムでは、顧客の興味関心や検討段階に応じて、適切なタイミングで最適な情報を提供することができます。
- これらにより、見込み客を顧客に育成するプロセスを自動ができます。
- リードに合わせたコンテンツ提供ができる
- Marketoでは、ダイナミックコンテンツを用いて訪問者の属性や行動に基づいてウェブサイトやメールのコンテンツをリアルタイムで変えることができます。これにより、より個別化された体験を提供できます。
- Marketoでは、ダイナミックコンテンツを用いて訪問者の属性や行動に基づいてウェブサイトやメールのコンテンツをリアルタイムで変えることができます。これにより、より個別化された体験を提供できます。
- 包括的なアナリティクスが提供される
- マーケティング活動の効果を詳細に分析できる豊富なレポート機能があります。これにより、ROIを正確に評価し、戦略を最適化できます。
Marketoと他のMAツールとの違い
Marketo以外にも、MAツールは存在します。
そこで、Marketoの特徴をより具体的にイメージしていただくべく、Marketoとよく比較されるHubSpotとPardotを比較してみました。
1. Marketo
Marketoは高度なマーケティングオートメーション機能を提供し、大規模企業向けのソリューションとして知られています。豊富な機能と柔軟性が特徴であり、高度なリード管理やセグメンテーションが可能です。
2. HubSpot
HubSpotは、マーケティングオートメーションだけでなくCRM機能や営業支援機能も提供する統合型プラットフォームです。中小企業向けにも使いやすく設計されており、使い勝手の良さが魅力です。
3. Pardot
PardotはSalesforceの子会社であり、Salesforceとのシームレスな連携が可能なマーケティングオートメーションツールです。B2B企業向けの機能が強化されており、リード管理やセールスチームとの連携が重視されています。
主要な比較ポイントを表にまとめてみました。
ツール | Marketo | HubSpot | Pardot |
---|---|---|---|
提供元 | Adobe Inc. | HubSpot, Inc. | Salesforce.com |
ターゲット市場 | 中~大規模企業 | 中小企業 | 中~大規模企業 |
価格帯 | 高価格帯 | 無料プランから高価格プランまで | 高価格帯 |
リード管理 | 詳細なリード管理機能あり | 簡単なリード管理機能 | 詳細なリード管理機能あり |
リードスコアリング | 高度なスコアリング機能 | 基本的なスコアリング機能 | 高度なスコアリング機能 |
ナーチャリング | 自動化されたナーチャリングプログラム | 簡単なワークフロー自動化機能 | 強力なナーチャリング機能 |
CRM統合 | Salesforceなど主要CRMと強力に統合 | HubSpot CRMがネイティブで統合 | Salesforceとのネイティブ統合 |
電子メールマーケティング | 高度なパーソナライズ機能 | 使いやすいドラッグ&ドロップエディタ | 高度なパーソナライズ機能 |
ウェブパーソナライゼーション | 訪問者行動に基づく動的コンテンツ | 基本的なパーソナライゼーション | 訪問者行動に基づく動的コンテンツ |
アナリティクス | 包括的なレポートと分析機能 | 基本的なレポートと分析機能 | 詳細なレポートと分析機能 |
ユーザーインターフェース | やや複雑 | 直感的で使いやすい | やや複雑 |
カスタマーサポート | プレミアムサポートオプションあり | 無料プランでもサポートあり | プレミアムサポートオプションあり |
Marketo導入のメリット
以上のような特徴を持つMarketoですが、導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか?大きく4つ挙げられます。
- マーケティングアクションを自動化できる
煩雑なマーケティングタスクを自動化することで、時間とリソースを節約できます。Eメールキャンペーン、リードスコアリング、セグメンテーションなど、多くの業務を効率化できます。 - データドリブンな意思決定を促す
詳細な分析レポートとリアルタイムのデータビューにより、キャンペーンの効果を測定し、ROI(投資対効果)を最大化するためのインサイトを得られます。 - スケーラビリティがある
企業の成長に合わせてスケールアップできる柔軟性があります。中小企業から大企業まで幅広いニーズに対応可能です。 - データの統合管理ができる
CRMや他のマーケティングツールとの統合が容易で、一元管理が可能です。これにより、よりシームレスなマーケティング活動を実現します。
Marketoの基本機能
Marketoはマーケティングオートメーションツールとして、さまざまな機能を提供しています。下記に、それぞれの機能をご紹介いたします。
1. マーケティングオートメーション
マーケティング活動の自動化を可能にする主要な機能です。具体的な機能には以下が含まれます。
- Eメールマーケティング
Eメールキャンペーンの設計、配信、追跡を行うことができます。ダイナミックコンテンツを活用し、パーソナライズされたコンテンツを提供することも可能です。 - リードナーチャリング
リードの行動に合わせて適切なコンテンツを提供し、リードを育成します。自動応答やタイミングの重要性を考慮した施策を実行します。
2. リード管理
見込み顧客であるリードの情報を効果的に管理し、リードを育成するための機能です。
- リードスコアリング
アクション履歴から、リードがどれだけ購買意欲が高いかを評価し優先度の高いリードを特定します。インサイドセールスやフィールドセールスの効果的な対応を実現します。 - セグメンテーション
リードや顧客を基準に分類し、ターゲットに合わせたメッセージを配信するためのセグメントを作成します。
3. レポーティングと分析
Marketoは豊富なレポーティング機能を備えており、マーケティング活動の効果を評価するためのデータ分析が可能です。
- 詳細な分析レポート:
キャンペーンの成果やリードの動向など、多角的なデータ分析が行えます。 - ROI(投資対効果)の測定:
マーケティング活動の収益性を評価し、効果的な施策の発見に役立ちます。
4. イベント実行
Marketoはイベントプログラム管理機能も提供しており、イベント参加者の管理や登録プロセスの自動化が可能です。
- イベント登録フォーム
イベントへの参加登録や情報収集をスムーズに行うためのフォームを作成します。 - 参加者管理
イベント参加者の情報や参加状況を一元管理し、イベント運営を効率化します。
Marketo導入ステップ
Marketoは、ただ導入するだけでマーケティングの効率化を実現できるわけではありません。以下では、Marketo導入のステップをご紹介します。
ステップ1.ゴールの整理
- 目的と戦略の明確化
Marketoを導入する目的と、それを達成するための戦略を明確にします。
基本的にはデジタルマーケティングによって売上高の増加を図ることが目的であることが多いかと思います。それを戦略に落とすために、何が足りてないないのかを分析、明確化することが重要です。 - チームと役割の定義
Marketoの運用に関わるチームメンバーを選定し、それぞれの役割と責任を定義します。マーケティング、セールス、IT部門など、異なる部署の協力が必要です。
ステップ2.Marketoの設計
- データ連携の設計
顧客データやリードデータの管理方法を計画します。データのクリーニング、統合、セグメンテーションの方法を決定し、データの品質を保証するプロセスを設計します。 - リード管理フローの設計
リードの獲得から育成、セールスへの引き渡しまでのプロセスを設計します。リードスコアリングやナーチャリングのルールを含め、効率的なリード管理フローを構築します。
ステップ3.プラットフォーム構築
前述の設計を元に、Marketoのプラットフォーム構築(設定)を行います。
- テンプレートの作成
Marketoには
ターゲットオーディエンスに合わせたコンテンツとキャンペーンを計画します。メール、ランディングページ、ソーシャルメディアなど、複数のチャネルを活用した統合的なマーケティングアプローチを考えます。 - テクノロジーの整備
Marketoと他のシステムとのつなぎこみをおこないます。API連携やデータ同期の方法を検討し、システム間のスムーズなデータフローを確保します。
特に重要なのは、前半の部分です。
やみくもにMarketoを使っても効果は半減してしまいますので、ゴールとそれまでに必要な設計をしっかり行ったうえで実際のアクションに落とすようにしてみましょう。
Marketo導入の第一歩を進めたい方へ
以上、Marketoについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
弊社さとりファクトリでは、Marketo導入のご支援を行っております。
お困りのフェーズによってご支援メニューをご用意しておりますので、ぜひご相談いただければと思います。
- ターゲティングやバリュープロポジションマップ、ソリューションなどの設計支援
- Marketo構築(セールスフォースとのデータ連携、テンプレート作成など)
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Adobe Marketo Chanmpion受賞歴のあるメンバーが在籍しており、実際の運用経験を基にご支援させていただきます。
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