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[ストレージのないPC]Windows 365 専用端末「Windows 365 Link」とは

Microsoftの年次イベントMicrosoft Iginiteが2024年11月18日~22日までシカゴとオンラインで開催されました。

Microsoft Igniteとは、テクノロジーの最新トレンドや革新を発表するための年次イベントで、ITに携わる方やITエンジニア向けにMicrosoftの製品やサービスに関するアップデートや新製品が発表されます。

Microsoft Ignite 2024のテーマは、「未来の仕事に向けたテクノロジーの進化」。このテーマのもと、AI、クラウド、セキュリティなどのテーマで800以上のセッションが開かれました。参加者は、オフライン・オンライン合わせ約25,000人となったそうです。大規模なイベントですね。

今回はその中で発表されたWindows 365(クラウドPC)専用端末「Windows 365 Link」をご紹介します。

Windows 365 Linkとは

Windows 365 Linkは、Windows 365専用のシンクライアント端末です。
Windows 365 Enterprise、Windows 365 Business、Windows 365 Frontlineに対応しています。

▼モニターの下にある小さい端末がそれです。(サイズ:120mm x 120mm x 30mm)

大きく3つの特徴があります。

  1. Windows 365に迅速に接続できる
    • 専用端末なだけあり、Windows 365の利用に特化しています。必要なハードウェアリソースが最適化されているため、高速なネットワーク接続とパフォーマンスが提供されます。Entra IDによるパスワードレス認証も可能なため、数秒でクラウドPCに接続できます。
      USB-A 3.2ポートが3つ、USB-C 3.2ポートが1つ、HDMIポート、DisplayPort、3.5mmヘッドフォンジャックを備えているため、お好きなモニターや音声デバイスに接続して利用することが可能です。イーサネットポートもありWi-Fi 6Eにも対応しているため、ネットワーク接続の制限も受けません。
  2. セキュリティに強い
    • Windows 365 Linkはローカルデータストレージを持ちません。さらに、Secure Boot、BitLocker暗号化、ハイパーバイザーによるコード整合性などのセキュリティ機能が備わっています。もちろん、Microsoft Intuneにも対応しているため、Intuneを利用して端末管理をしている場合、他の端末と併せて効率的に設定・管理することができます。
      Kensingtonロックポートもあるため、物理的な盗難にも備えられます。
  3. 環境に配慮した素材
    • Windows 365 Linkは、50%以上のリサイクル素材を使用しており、パッケージは100%紙ベースとなっています。エネルギー効率が高く環境に優しい製品や建物を識別するための国際的なプログラムである”ENERGY STAR認証”を取得しているそうです。

Windows 365 Linkの費用

現在、Windows 365 Linkのプレビュー版となっています。アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、日本、オーストラリア、ニュージーランドで利用可能です。一般提供は2025年4月が予定されています。

必要な費用は、デバイス価格349ドル(約52,000円)+Windows 365のライセンス代と言及されています。
参考:Windows 365のライセンス費用

Windows 365 Linkの活用シーン

Windows 365 LinkはWindows 365 専用端末なため、もちろんWindows 365ユーザのみが対象になりますが、他の端末を利用する際と比べてどういったシーンにマッチするか、ご紹介します。

フロントワーカー向けの共有端末

Windows 365 Linkは、1つのライセンスを最大3人で共有できるWindows 365 Frontlineと相性が良さそうだと感じました。
シフト制で人が入れ替わる形態の事業、例えば、コールセンターや小売店、医療機関でのスタッフ用端末として活用できます。各スタッフが自分のアカウントでログインすることで、個別の設定やデータを保持しつつ、効率よく業務を行うことができます。
小型でスペースを取らない、迅速にアクセスし業務を開始できる、端末でユーザが縛られないというメリットを享受していただけるかと思います。

イベントや展示会

イベント会場や展示ブースでは、複数のスタッフが来場者対応を行うことが多いかと思います。パスワードレスで数秒ですぐに使い始められ、必要な情報やアプリケーションにすぐにアクセスできるためリアルタイムでの対応が必要となる場面にも対応しやすいかと思います。
また、ストレージが内蔵されていないため、社外に端末を持ち出す際に懸念となるセキュリティ面も安心です。小型かつ軽量なため、持ち運びにも適しています。

以上、いかがでしたでしょうか?今回ご案内した内容がお役立ていただけましたら幸いです。

弊社では、皆様のAzure活用を支援させていただいております。どのように節約しながらAzure活用ができるかも含め、ぜひお気軽にお問い合せいただければ幸いです。

       

気になるWindows 365の費用は?

Windows 365 はライセンス費用のみで月額固定で利用いただけますが、Enterpriseプランで既存ADの情報を利用される際には、追加でAzure利用料が必要になります。そこで、簡易的ではありますが参考費用を算出していただけるExcelシートを作成しました。

Windows 365の利用人数、1人当たりのスペックをご選択いただくと、月額費用を算出していただけます。

ちょっと参考費用を知りたい、という方はぜひご活用ください!

必要に応じて、詳細をお伺いしたうえで精緻なお見積りをさせていただくことも可能です。その際はページ右上のお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

   

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